■HBC「今日ドキッ!」より取材・放映されました
本學が取り組む保育園などの保育現場との連携協定について、学業と保育アルバイトの両立を頑張る、本學の学生が取材され、昨日(令和5年6月14日水曜日)17:00頃に、「今日ドキッ!」で放映されましたので、ご報告致します。
(放映を視聴して、国に伝えたい本學の主張)
国は保育士の配置基準(園児数に対する保育士の数)を増やし改善する考えを示しており、保育の現場にゆとりが生まれることは、子ども達の園生活を考えても歓迎することです。しかし、現状でさえ、「保育士不足問題」が解消されていない中、保育士の配置基準を見直すことは、保育園の運営を苦しめることになりかねません。保育士の資格取得を検討する方を支援することを併行し、復職者が保育現場で改めて勤務する環境構築を同時に進めないとならないと考えます。
YOUTUBEから動画を視聴するにはコチラ>>
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【以下、北海道放送(株)の記事をYAHOO JAPAN ニュースより抜粋】
「保育園落ちた日本死ね」の投稿から8年…施設は増加する一方、改善されない保育士不足と解消への取り組み
園内に響く子どもたちの元気な声。札幌市中央区にある、中の島保育園です。
保育士の平井啓太さん。キャリア15年目、園では副主任を務めています。中の島保育園副主任 平井啓太さん
「保育園から卒園した子たちが、小学校なり中学校に入って、たまに遊びに来てくれるが、そういう姿を見られるのが本当に幸せ」
「こどもの個性が決まる」ともいわれる幼児期。
そんな大切な時期を過ごす保育園で、いま問題になっているのが、“保育士不足”です。
北海道の保育士の有効求人倍率は今年1月で2.64倍。
これは、仕事を探しているひと=1人に対し、3件近くの求人があることを示しています。
全職種の平均と比べても多いことがわかります。中の島保育園副主任 平井啓太さん
「やっぱり(保育士が)たくさんいることによって、子どもたちを見る目は増えると思うので、そういった面ではより良い遊びとかは提供できるのかな」
札幌市の調査結果によると、全体のおよそ33%が「保育士不足を実感している」と回答しています。
この保育園の園長で、札幌の私立保育連盟の副会長も務める水岡さんは、現場の感覚では保育士不足はもっと深刻、と話します。
札幌市私立保育連盟 水岡路代副会長
「他の園の園長先生方と園長会で会うたびに、やはり保育士が足りない(と聞く)。どこの園も、やはり若い先生方が育休・産休に入られている中ではなかなか代わりが見つからない。やはり国の待機児童対策で、園の数が増えたことが一番の問題」
そもそも、保育士不足のきっかけは、何だったのでしょうか?
「何なんだよ日本。一億総活躍社会じゃねーのかよ。昨日見事に保育園落ちたわ」
このブログへの投稿をきっかけに「待機児童」が社会問題化したのは2016年。
札幌市でも、保育施設が8年で1.7倍に急増。
その一方で、表面化したのが、保育士不足でした。
「保育士が足りない」背景には、「少子化で保育士を目指す人数が減った」こと、「共働きが増えて子どもを預ける時間が長くなり、保育士の数が足りない」など、複合的な理由があるのです。
保育士不足を解消するため、新たな取り組みも始まっています。
「人気な本はどうしても読む回数が多いので、直す回数も多くなったりもします」と話すのは、保育士を目指す手塚彩さん。
小学生の息子を育てるシングルマザーです。
午前中は、札幌でNPO法人が運営する養成施設で保育士の資格をとるための授業を受けています。
時間に余裕のない人でも無理なく通うことができ、子育てとの両立もできる養成施設には、幅広い年代の人たちが通っています。
手塚さんは午後からは、連携する保育園で保育補助のスタッフとして働いています。
手塚彩さん
「自分が思ってる想像と実践では全く違うと思うので、少しでも実践で経験してからまた授業に取り組めて、いろんなものを吸収できる」
一方、保育士不足に悩む、園にとっても、資格取得を目指す人たちは、頼りになる人材です。
保育園の運営会社「叶夢楼」 髙橋朋子代表取締役
「例えばおもちゃの消毒をしたり、給食の配膳をお手伝いしたり、そういったことを保育補助の方にやっていただくことで、保育士がこども1人1人に寄り添える時間が増えるので大変助かっています」
さらに、保育士不足の解消には、資格を持ちながら、今は働いていない「潜在保育士」の活用も課題です。
このため、札幌市は、復帰を希望する保育士に保育所を紹介しています。
再就職でネックになる、労働時間や仕事量への不安などの相談を受け付け、納得した条件で復帰を目指します。
札幌市保育人材支援センターさぽ笑み 髙橋成未センター長
「これから就職する方も、就職した方も何か不安なことがあったり、相談したいことがあるときには『さぽ笑み』を利用してもらえるような場所にしていきたい」
政府が、今年3月に公表した「異次元の少子化対策」の柱のひとつは、保育制度の見直し。
保育士1人でみられる子どもの数、配置基準の見直しや時間単位で保育所を利用できる、こども誰でも通園制度の創設を打ち出しています。
しかし、その実現を左右するのは「保育士不足の解消」です。
1人の保育士が担当する子どもの数は、国が決めています。
「配置基準」と言いますが、現在は、保育士1人でみられるのは、
・0歳児は3人
・1~2歳は6人
・3歳は20人
・4~5歳は30人
です。
13日の会見で、岸田総理は、1~2歳は5人、4~5歳は25人と見直す、つまり、保育士の負担を軽くすることを表明しました。
配置基準は、戦後まもない1948年に定められたもので。75年ぶり(4~5歳)の改定になります。
子どもたちが安心して過ごせる保育所になるためには、保育士の増員や待遇改善が必要で、ひいては、少子化対策につながることになります。